骨粗しょう症は骨密度の低下や骨質の劣化によって骨強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。
原因としては、エストロゲンの低下や加齢、栄養不足などがあり、特に閉経後の女性に多いとされています。
骨粗しょう症になると転倒しただけで手首や腕、足の骨が折れてしまったり、体の重みで背骨が圧し潰されて圧迫骨折することもあります。
今回は骨粗しょう症の食事療法に焦点を当てて、予防と治療に効果的な食べ物をご紹介いたします。
目次
骨粗しょう症の予防と治療に効果的な栄養素
骨粗しょう症の予防には栄養バランスのとれた食事が基本とされていて、その中でも下記の3つの栄養素は特に大切だとされています。
- 骨の材料となるカルシウム
- カルシウムの吸収を助け、血中カルシウム濃度を一定に保つ働きがあるビタミンD
- 丈夫な骨を造るのに欠かせないビタミンK
また、昨今話題になっているβ―クリプトキサンチンも骨粗しょう症にとても効果的ですので、併せてご紹介いたします。
カルシウム
カルシウムは摂取するだけではなく、運動をして骨に負荷をかけることで強い骨を造ります。
カルシウムが多く含まれる食品には、乳製品や小魚、ひじき、小松菜、チンゲン菜などがあります。
ビタミンD
ビタミンDは食べ物から摂る以外にも、日光を浴びることで紫外線により生成されます。
あん肝やイワシ、しらす、サケ、鰻など、魚に多く含まれていますが、きくらげや鶏卵などにも含まれています。
ビタミンK
ビタミンの中ではあまり耳にしないビタミンKですが、骨には重要な働きをします。
納豆やチーズなどの発酵食品や緑黄色野菜に多く含まれています。
β―クリプトキサンチン
破骨細胞数を減少させ骨吸収を抑制させたり、骨形成を促進する働きがあります。
骨密度や骨質、骨代謝の改善に効果的だと、昨今注目を集めています。
みかんやぽんかんなどの柑橘類に多く含まれています。
骨粗しょう症の予防と治療に効果的な食べ物
上記で紹介した食べ物の中でも特に骨粗しょう症に効果的な食べ物をご紹介いたします。
温州みかん
数ある食べ物の中で、β―クリプトキサンチンが最も多く含まれています。
男性より女性のほうがβ―クリプトキサンチンの血中濃度が上昇しやすく、女性に多い骨粗しょう症には最適な食べ物といえます。
きくらげ
骨の健康に欠かせないカルシウムとビタミンDが含まれています。
ビタミンDは魚に多く含まれていますが、きくらげの含有量は桁違いに多いです。
カルシウムもきのこ類の中では最も多く含まれています。
干しエビ
カルシウムと言えば乳製品や小魚ですが、干しエビのカルシウム含有量はそれらよりも圧倒的に多いです。
干しエビと一緒にビタミンDやビタミンK、β―クリプトキサンチンを摂ると良いでしょう。
乾燥わかめ
ビタミンKの含有量が群を抜いています。
様々な料理に使えて、発酵食品が苦手な方もビタミンKを手軽に摂取できます。
イワシ
イワシはビタミンDが豊富で、イワシの煮干しには乳製品以上のカルシウムが含まれています。
きくらげはビタミンD、イワシはカルシウムのほうが多いです。
まとめ
今回は骨粗しょう症の予防と治療に効果的な食べ物を5つに絞ってあげましたが、大切なのは栄養バランスのとれた食生活です。
また、過度な飲酒や喫煙、運動不足は骨粗しょう症の危険因子とされていますので、生活習慣を見直し改善することが大切です。