花粉症の患者数は年々増加していて、今では日本人の4人に1人は花粉症だと言われています。
花粉症は体内に蓄積された花粉によるアレルゲンが許容範囲を超えると発症するので、アレルギー体質でない人も注意が必要です。
花粉症になると鼻や口、目などから体内に取り込んだ花粉を排除しようと免疫機能が過剰に反応し、ヒスタミンなどを放出します。
ヒスタミンは神経や粘膜の血管を刺激するので、くしゃみや鼻水、かゆみ、涙などが出たり、様々な症状が現れるのです。
このツライ症状を緩和させるには、過剰な免疫反応を抑制し、免疫力を高めることが重要だとされています。
今回は花粉症の予防や症状の緩和に効果的な食べ物をご紹介いたします。
花粉症に効果的な栄養素と注意点
一般的に花粉症には、抗酸化作用のあるポリフェノールや、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、免疫機能を正常に維持する働きを持つビタミンB6や亜鉛などが良いとされていて、これらは野菜や果物に多く含まれています。
しかし、花粉症の人は果物アレルギー(口腔アレルギー症候群)になりやすいので、特定の果物には注意が必要です。
果物アレルギーには野菜も含まれていて、下記のようなものがあります。
- バナナ
- レモン
- リンゴ
- キウイ
- イチゴ
- オレンジ
- パイナップル
- メロン
- スイカ
- グレープフルーツ
- マンゴー
- 桃
- ナシ
- 梅
- サクランボ
- パパイヤ
- トマト
- キュウリ
- ズッキーニ
- ジャガイモ
- ニンジン
- ニンニク
- ナス
- セロリ
- ナッツ類
これらの野菜や果物が持つアレルゲンは、花粉症のアレルゲンと構造が似ているので、食べるとアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
果物アレルギー(口腔アレルギー症候群)の症状としては、唇や口の中が痺れたりイガイガと違和感を感じたりすることが多く、比較的に短時間で治まります。
しかし、痒みや痛みと伴うこともあり、重篤な場合には蕁麻疹や気管支喘息発作、アナフィラキシーショックなどを引き起こすこともあります。
花粉症に効果的な食べ物
果物や野菜の他にも花粉症に効果的な食べ物はたくさんあります。
その中でも特に有効とされている食べ物をご紹介いたします。
ヨーグルト
ヨーグルトには整腸作用のある乳酸菌が豊富に含まれています。
人の免疫細胞の約7割は腸でつくられていますので、ヨーグルトを食べて腸内環境を整えることで免疫機能の改善へと繋がり、花粉症の予防になります。
マグロ
マグロには免疫機能を正常に維持するのに必要なビタミンB6やアレルギー症状を抑える働きがある不飽和脂肪酸のEPAやDHAが豊富に含まれています。
それらの含有量は他の食べ物と比べて群を抜いていて、花粉症の予防や症状の緩和にとても効果的な食べ物です。
また、不飽和脂肪酸のEPAやDHAはマグロの中でもトロなどの脂身に多く含まれています。
サバやサンマなどの青魚
マグロほどではないですが、サバやサンマなどの青魚にもビタミンB6やEPA、DHAが豊富に含まれています。
マグロと比べてコスパが高く、色んな種類の青魚をローテーションで食べることで、継続的に花粉症対策ができます。
きくらげ
きのこ類にはビタミンやミネラルが豊富に含まれていますが、その中でもきくらげの含有量は群を抜いています。
昨今では、ビタミンDが花粉症などのアレルギー性疾患の症状を緩和する効果があると様々な研究で明らかにされ、注目を集めていますが、きくらげのビタミンD含有量は数ある食品の中で上位です。
黒酢
黒酢には細胞を作り出す働きがあるアミノ酸が豊富に含まれています。
目の痒みや鼻水、鼻詰まりなどの花粉症の症状は、粘膜細胞が炎症を起こしている状態で、アミノ酸が不足していると約28日周期で再生する粘膜細胞が弱い状態でしか再生されません。
十分にアミノ酸を摂取することで、強い粘膜細胞を作ることができ、目の痒みや鼻水、鼻詰まりといった花粉症の症状の緩和に効果的だとされています。
お茶
お茶には抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれています。
お茶の種類によって特有の成分があり、中でも甜茶、緑茶、ルイボスティー、なたまめ茶、べにふうき茶などが花粉症には効果的だとされています。
即効性はないですが、身近で費用対効果が高いので、飲んでいるお茶を見直すことで手軽に花粉症の予防ができます。
ミント系のガム
ガムは一定の硬さで噛み続けられるので、咀嚼運動によって鼻粘膜の血行が良くなり、鼻詰まりが改善されます。
また、ミント系のガムには抗アレルギー作用のあるペパーミントが使われていて、噛むことで鼻に直接作用するので、鼻水や鼻づまりなどの症状の緩和にとても効果的です。
まとめ
花粉症にはバナナやリンゴ、レモン、トマトなどの野菜や果物も効果的だとされていますが、花粉症の人は果物アレルギー(口腔アレルギー症候群)になりやすいので、注意が必要です。
自分が何の花粉症でどんな野菜や果物を食べると危険なのかを把握しておくことが大切です。