ダイエットや健康に効果絶大?冷水シャワーを徹底解説

冷水シャワーと聞くと、「冷たいのは嫌だ!」「心臓に悪い!」など、ネガティブなイメージを持つ人も多いですが、実は美容や健康など、体にポジティブな効果を得られると様々な研究で明らかにされています。

今回はそんな冷水シャワーの浴び方から注意点、効果などを解説していきたいと思います。

はじめに、高血圧の方や心臓の弱い方は、脳の血管が切れたり心臓発作を起こすリスクが高いので、冷水シャワーはおすすめできません。

冷水シャワーの浴び方と注意点

冷水シャワーと言っても、ただ冷たいシャワーを浴びるだけではありません。

より高い効果を得られるポイントや注意点がありますので、まずは冷水シャワーの浴び方をご説明いたします。

基本的な手順は下記のとおりです。

  1. 温かいお湯を使って身体や髪を洗う。
  2. 湯船に浸かったり温かいシャワーを浴びて体を温める。
  3. 冷水のシャワーを30秒~1分程度浴びる。
  4. 濡れた体をバスタオルなどで十分に拭く。

冷水シャワーを浴びた後は、体が芯からポカポカ温まってくるので、あまり寒いと感じることはありません。

この感覚は上記の手順を1回しただけでも実感できますが、手順2(体を温める)と手順3(冷水のシャワー)を3回程度繰り返すことで、より高い効果を得られます。

繰り返す際の重要なポイントとして、最後は必ず冷水のシャワーで締めるようにします。

冷たすぎる水は逆効果

たまに「冷水シャワーは水温が〇℃以下のシャワーでないと効果がない」といったことを耳にしますが、呼吸が困難になったりストレスを感じるほど冷たい水はかえって体に悪いです。

冷水シャワーを習慣にすることで、冷たい水には徐々に慣れてくるので、初めのうちはストレスを感じない程度の冷水を浴びるようにしましょう。

心臓から遠い手足から浴びる

心臓への負担を少なくするために、なるべく心臓から遠いところから浴びていきます。

プールへ入るときに足から腕、胸、頭と徐々に水温に慣らしていくのと同じように、まず足の先から腿にかけて浴びると良いとされています。

冷水シャワーを長時間浴びない

冷水シャワーの効果を得られるイメージとしては、体の芯は温かく、表面が冷めたい状態です。

何分も冷水シャワーを浴び続けると体の芯まで冷えてしまいます。

「冷えは万病の元」と言われているほど体に悪いので、冷水シャワーは長くても1分程度にしておきましょう。

冷水シャワーによる体の反応

人間は体温が高いと汗をかいたりして体温を下げ、体温が低いとふるえたりして体温を上げます。

このように体温を一定に保ったり、外部の環境の変化に対して内部(体内)の環境を保つ性質を「生体恒常性(ホメオスタシス)」といいます。

生体恒常性は主に自律神経、内分泌、免疫が担っているので、冷水シャワーを浴びることにより、体は様々な反応をします。

血液の循環が良くなる

湯船に浸かったり温かいシャワーを浴びて体を温めると血管が拡張し、冷水のシャワーを浴びて体を冷やすと血管が収縮するので、血液の循環が良くなります。

自律神経のバランスを整える

自律神経には交感神経と副交感神経があり、自律神経の乱れはこのどちらかに偏った状態です。

体を温めると副交感神経が働き、冷やすと交感神経が働くので、上記で紹介した冷水シャワーの浴びかた手順2(体を温める)と手順3(冷水のシャワー)を繰り返し、副交感神経と交感神経を交互に刺激することで自律神経の乱れが改善されます。

ホルモンバランスを整える

ホルモンの分泌量は生体恒常性により量を調節するので、冷水シャワーを浴びて体を温めたり冷やしたり繰り返すことで、様々なホルモンが分泌され、ホルモンバランスを一定に保ちます。

免疫機能を正常に働かせる

白血球などの免疫細胞は細菌やウィルスに対抗する大切な働きがありますが、過剰に反応するとアレルギー性疾患などを発症してしまいます。

冷水シャワーを浴びて体を温めたり冷やしたり繰り返すことで、この免疫のバランスを一定に保つことができ、免疫機能を正常に働かせます。

脂肪を燃焼させる細胞が活性化する

肥満の要因とされている内臓脂肪や皮下脂肪はいずれも白色脂肪細胞で、摂取カロリーが消費カロリーよりも多いと余分なカロリーが白色脂肪細胞に蓄積され、白色脂肪細胞が肥大、細胞分裂して増えていき、体内に脂肪を貯め込みます。

この貯め込まれた脂肪を燃焼させ、エネルギーに変える働きをもつのがベージュ脂肪細胞や褐色脂肪細胞です。

冷水シャワーを浴びて体を冷やすことで、ベージュ脂肪細胞と褐色脂肪細胞が刺激され、脂肪を燃焼させて熱を生み出し、体温を上げようとします。

褐色脂肪細胞は年齢と共に減少していきますが、ベージュ脂肪細胞は増やすことができるとされています。

冷水シャワーで得られる効果

冷水シャワーを浴びることで生体恒常性により体は様々な反応をしますが、その反応によって健康や美容など多岐にわたり様々な効果を得られます。

病気の予防

免疫機能を正常に働かせることで、風邪やインフルエンザなどを予防します。

また、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす動脈硬化や高血圧も血液の循環が良くなることで改善されます。

ダイエット効果

脂肪を燃焼させるベージュ脂肪細胞や褐色脂肪細胞が活性化されるので、太りにくくなります。

また、落としにくい皮下脂肪であるセルライトは老廃物と白色脂肪細胞が固まったものなので、血液の循環が良くなり老廃物が排出されやすくなることで改善されます。

冷え性の改善

血液の循環が良くなることで、脂肪を燃焼させて生み出した熱が全身に行きわたり、冷え性が改善されます。

美肌効果

しわやシミ、くすみ、乾燥、ニキビなどお肌のトラブルは血行不良による皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)機能の低下が原因の一つとされています。

血液の循環が良くなることで、全身の肌へ栄養が行き届き、皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)機能を正常に働かせるので、美肌効果が期待されます。

また、むくみの原因とされている老廃物も血液の循環が良くなることで排出されやすくなります。

抗うつ効果

セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどのホルモンや自律神経のバランスを整えるので、抗うつ効果が期待されます。

美髪効果

血液の循環が良くなることで、頭皮までしっかりと栄養が行き届きます。

また、お湯で毛穴を開いて頭を洗い、冷水で毛穴を閉じることで、毛穴に汚れが溜まるのを防いだり、皮脂の過剰分泌を抑えます。

頭皮を清潔で健康に保つことで、薄毛や抜け毛、痒み、フケなどを予防し、髪の健康状態を改善する効果があります。

PMSの改善

エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンのバランスを整えるので、PMSの症状の緩和や改善に効果が期待されます。

まとめ

冷水シャワーで得られる効果には他にも、朝の目覚めを良くしたり、炎症や腫れを抑えたり、様々な効果があります。

健康や美容にとても効果的な冷水シャワーですが、「冷たければ冷たいほど効果が高い」や「長時間浴びるほど効果が高い」と間違った解釈をして無理をすると、心臓に負担をかけたり、ストレスになったり、体を冷やし過ぎて逆効果になるので、正しい手順で行い、無理をしないように注意が必要です。

冷水シャワーの浴びる上で最も重要なのは、「気持ちいい」と思えることです。

また、冒頭でも説明しましたが、高血圧の方や心臓の弱い方は、脳の血管が切れたり心臓発作を起こすリスクが高いので、冷水シャワーはおすすめできません。

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